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2009年2月16日 (月)

2月15日 佐賀県立宇宙科学館 火薬ロケットを作ろう

 いつも夏休みに、佐賀県の武雄市にある宇宙科学館で、モデルロケット教室を手伝っている。今年は昨日(2月15日)にもやるとお呼びがかかり、楽しんで来た。こどもたちとロケットを作ったり、飛ばしたりするのは、本当に楽しい。
 自分で作ったロケットがちゃんと飛ぶか、回収装置は作動するか、軟着陸に成功するか、点火前どんな子もみんな緊張が頂点に達する。今回は用意した点火装置の具合が悪く、よりいっそうこどもたちをハラハラ・ドキドキさせてしまった。ゴメンナサイ。そんな真剣なこどもたちの様子を一覧で紹介する。Img_7186Img_7176
R0111006_2R0111008R0111009R0111010R0111011R0111012R0111013R0111014R0111015R0111016R0111017R0111018R0111019R0111020R0111021_2R0111022_2R0111023_2R0111024_2R0111025_2

2009年2月 6日 (金)

有翼ロケット 九工大

Rimg0016 九州工業大学が進めている、モデルロケットを使った実験が、ゆっくりだが確実に進捗を見せている。テーマは自律制御された打ち上げと、滑空回収である。ロケットとして基本的な事ではあるが、理論や計算上だけでなく、実際の形ある機体にして、現実の空に打ち上げるとなると非常に難しい研究実験となる。
Rimg0022 重力に逆らって、大気を突っ切って飛ぶので、ロケットも搭載物も出来るだけ軽量に、小さく、少ない部品で作られる。よって重複する機能は持たせない。例えばパラグライダには予備の緊急パラシュートが備わっているが、そういったバックアップ機能が基本的に無い。それは何を意味するかというと、「たった1つの不具合が、全てを台無しにする」ということだ。また自然のままの気象下で行なうので、予測していないこと予定にないこと「外乱」・・・人的ミスもしょっちゅう起こる。そういうことをひとつひとつクリアーしながらロケット実験は進んでゆく。理論やバーチャル上の科学が超高度化する中で、実際に物を形にする技術が置き去りになってしまいそうなニッポンと云われている。しかしこの米本教室を見ていると、日本の将来、しばらくダイジョウブと思う。
Rimg0026 ずっとつき合っていて、おもしろいと思うのは、毎年学生は押し上がって入れ替わっていくが、知識や技術そして失敗の経験は確実に継承されている。そして入門時からのレベルも高くなり、従って卒業時のレベルが年毎にかなり高度になっていくようだ。

 今回の打ち上げは、搭載した加速度計・速度計・GPSで軌道経路や機体姿勢を測定記録・ダウンリンク、同時にデータをフィードバックし補助翼を制御し上昇角度を保持。アポジ直前に滑空降下に備えてロールさせ、その確認後ドローグシュート/メインシュートを放出するというもので、結果もその通りだった。お見事! パチパチパチ
打ち上げの瞬間の写真が、今朝の朝日新聞に掲載されていた。
なお、打ち上げの動画はこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=SIQWdy8-diw&feature=channel_page

2009年1月21日 (水)

1月20日 九工大ロケット

 数年前から、九州工業大学工学部のロケット実験を手伝っている。そして毎年いまごろ、学部3年生の製図3の授業で、モデルロケットの創作設計製図製作打上げをする。昨年までは選択だったが必修になり、50名以上が参加する。今回は1チーム5〜6名で8班が取り組んだ。

1号機Rimg0004
 今回使用するモーターは、F24Wリローダブル推進器。径80mm、打ち上げ重量500gほどの機体を高度200m程度打ち上げる。
 1号機はエイヴィオニクスとして、GPS・加速度計・タイマーを積み、所定の高度で格納扉を開いて、パラシュートを放出した。

2号機Rimg0007213_3

 2号機は尾翼に注目。ロケットとして打ち上げる時は機体姿勢を安定させるための尾翼として機能し、上空でロケット本体から分離し、2機のデルタ翼グライダーとして滑空させる。エイヴィオニクスを格納した重いボディチューブはパラシュートで回収。
 打ち上げ実技で、設計意図通りのパフォーマンスを披露した。

3号機Rimg0009

 3号機は、2号機と同じくグライダー射出ロケット。グライダーの形が、全翼機に近いフォルム。翼が上半角と迎角がついており、打ち上げ時に発生する揚力を打ち消すため、2機を向い合せに取り付けた。ロケット本体はパラシュート回収。機体全体のデザインがカラーリングも含めきれいな作りであった。

4号機Rimg0011Rimg0015

 4号機は、ノーズコーンを有人カプセルにみたて、生卵を搭載した、「エッグロフト」ロケット。生卵は大きな衝撃に合うと割れてしまうので、発射・動力飛行・慣性飛行・パラシュート作動・減速降下・着陸の全プロセスにわたって、Gを制御できないといけない。ボディーチューブにカーボンを使った力作。
 打ち上げと飛行、回収装置放出は成功。パラシュートが完全に開かず、卵は写真のとおりとなった。

5号機Rimg0016

 5号機は外観はモデルロケットらしい設計。意匠は初歩の自律制御をねらった搭載機器に力点を置いている。パラシュートの放出を、機体の姿勢や加速度を測定し、発射・燃焼終了・アポジー等のマイルストーンを順に検出し、ベストタイミングで作動するというもの。安全策としてタイマーでバックアップしている。打ち上げは成功し、無事に回収した。

6号機Rimg0022

 6号機は、ロケットとして打上げ、グライダーとして回収するというもの。1号/2号のように、一部を滑空させるのではなく、機体全体がグライダーとなる。
 主翼はフレックス翼(膜翼)で、打ち上げ時は折り畳みボディーチューブに格納。上空で主翼を展開し、揚力を得て滑空させようというねらい。その後、パラシュートで制動しソフトランディングする。
 打ち上げそのものは成功したが、主翼が開かず硬着陸した。

7号機Rimg0024

 7号機は、エンタテイメントロケット。塗装がアポロ計画をイメージさせるとおり、有人ロケットサターンロケットのミニチュアである。ただし5人乗りなので、先端の有人カプセルに入り切らず、ロケット下部にも宇宙飛行士を載せるらしい。チーム5人のフィギュアを作り、パラシュートを背負わせている。打ち上げ後頂点附近で乗員を放出、その後ドローグシューとが作動しメインシュートが引き出されて本体を回収しようというもの。
 打ち上げは成功し、ドローグシュートがメインシュートを引き出したが、展開せず十分に減速できず着地した。

8号機

 8号機は搭載機器の不具合で、打ち上げが延期された。というわけで写真がない。

 全体に工作技術/搭載装置/設計意図と結果の整合性/射場での準備手順/安全性などのレベルが向上している。教授や院生の指導が良いのだろう。
 今回、直径1000mm以上のパラシュートが使われており、格納/開傘に苦労していた。ゴミ袋のような厚手のシートで六角形にしていた。まずそのサイズなら、8角/12角が良い。また素材は、日傘/子供用雨傘/折畳み傘の骨を外して使うと良い。

2008年7月21日 (月)

佐賀県立宇宙科学館

 昨日7/20は、あのアポロ11号が月面に人を送り込んだ記念日。佐賀県武雄市にある宇宙科学館の「飛ばそう火薬ロケット」教室を担当した。火薬ロケットとはモデルロケットのことでもう数年来毎年実施している。
 10名あまりの小中生とその父兄が参加。朝からロケットの原理を学び、全員1機ずつロケットを作り、午後から打ち上げ体験した。全員大成功!
 私も大型のロケットを持ち込み、デモンストレーションを行った。超軽量カメラを搭載し、上空からみんなを写すと宣言した。打ち上げは成功した。しかし回収に失敗。カメラごと高い木にひっかかってしまったのだ。よって今日は写真のない殺風景なブログになってしまった。
 毎回感じるのは、参加者のなかに高いモチベーションを持つ子(親)が多い。今回もそうだった。特に一組の親子に強い印象を持った。あの輝く目は将来きっと地球を担う科学技術者の予感を与えるものだった。そういう目に出会うたび、逆にこちらが力をもらう。だからロケット教室はやめられない。

2008年2月 4日 (月)

翼のついたロケット

 今日、響灘工業団地で、九州工業大学ロケット実験があった。前回まではオーソドックスなロケット機体形状だったが、今回から滑空できる翼を持った。回転対象でないロケットの打ち上げ制御は、実はかなり難しい。飛行機と違い圧倒的に大きいGや速度で飛行するので、思わぬ軌道をたどり制御不能に陥るからだ。
Pic000104Pic000118 九工大ロケットチームは、自律制御の有翼ロケットの開発を目指している。前回までは、安定的打ち上げ・軌道データ測定・安全な回収など基礎的な技術を積んで来た。いよいよ有翼機を使用し飛行姿勢を自律制御し、パラシュート回収する。
 実験は大成功で、発射角70度で点火、そのまま一直線で100mあまり上昇。上空の強い風で、ピッチ/ロールとも外乱を受けたが、それも自律的に舵修正し、5秒で頂点にたっし、パラシュートで減速、軟着陸した。「MOV000009.3gp」をダウンロード

2008年1月16日 (水)

平尾台ロケコン

 九州工業大学工学部機械知能工学科では学生がロケットをオリジナル設計し、製造し、実際打ち上げるという講義がある。普通は「意匠」「設計計算」「製図」くらいだが、モデルロケットを使うと、「製作」「試験」「打ち上げ」「評価」「設計変更」まで一貫してできてしまう。ロボコンならぬロケコンだ。
 昨日(1月15日)はその打ち上げが平尾台で行われた。私はその安全と技術的な監修を務めている。モデルロケットの入門はキットから入る事が多いが、大学生らしい意欲的なロケットを、しっかりとした設計製作過程で作って来ていたので紹介する。

No.1グループ
Dsc04713「1号機打上げシーン」を見る

 2段式ロケット

 まっすぐ、垂直に、綺麗な飛行軌道

No.2グループ
Dsc04717「2号機打上げシーン」を見る

 3段式ロケット

 難しい3段式を、垂直に真一直線に飛行

No.3グループ
Dsc04720「3号機打上げシーン」を見る

 フレックス翼グライダー射出ロケット

 打ち上げと、滑空体分離成功

No.4グループ
Dsc04722「4号機打上げシーン」を見る

 2段式ロケット

 ブーストステージ(1段目)の空力安定性不良

No.5グループ
Dsc04725「5号機打上げシーン」を見る

 2段式ロケット設計段階で不安定飛行を発見、改善策が成功

 ブースター分離時に、ノーズコーン脱落、パラシュート分離

No.6グループ
Dsc04728「6号機打上げシーン」を見る

 オーソドックスだが、頑丈な単段式ロケット

 フォルムにこだわり、尾翼を小さくしすぎて不安定飛行

2007年1月26日 (金)

成功率3割

2007年1月23日

 先週から1週間延びていた、九工大の学生自作ロケットの打上げ会があった。機械知能工学の3年生22人が3人グループで7機のモデルロケットを4月かけて設計製作し、平尾台で打上げた。高高度を目指したものが多く、2段式、3段式が3機、滑空回収を意図したものが2機あった。

 機体を準備し推進器を装着、発射台にセットして、「設計意図・機体諸元」を私にプレゼンし、安全に関する口頭質問を受けていよいよ発射となる。全員非常に緊張しているのがわかる。

 設計どおりのパフォーマンスと安全なフライトと認められたのは、写真の2機。「たったのそれだけ?」と思うかも知れないが、キットをそのまま作るわけではなく、初体験でけっこう高度なことを狙っているのでまあこんなものか。ひとつ注文を付けるとすると、飛行姿勢の安定をもう少し打上げ前に検討しておいて欲しい。
Dsc03926Dsc03945_1「不安定な飛行」をダウンロード

打上げの様子は、翌日の読売新聞朝刊地域面でも写真付きで紹介された。

2007年1月17日 (水)

九工大ロケット

 1月15日は、響工業団地での九州工業大学工学部機械知能工学科宇宙工学講座のロケット打上げに立ち会った。米本教授は民間宇宙開発会社の出身で、九州で学生に実際ロケットを打ち上げさせながら、滑空して回収する機体を研究している。
Dsc03869 日本でアマチュアがロケットの打ち上げをすることは、法的にも社会的にもそう容易でない。研究室内や机上の研究はともかく、打ち上げを伴うダイナミックな研究はあまり例がない。
 私が趣味でモデルロケット国内最大サイズの打ち上げをしたり、本を書いているのを知って、お手伝いをすることになった。大体月一回程度で、当初平尾台で打ち上げていたが、機体が重く大きくなるにつれ、もっと広いところを求め、響工業団地に行き着いた。
 いくら実機開発の現場にいた人でも、担当する部分外の、ロケット全体に関わることはないので、ずっと小さくておもちゃみたいなものでも、製作から打ち上げまでできない。学生も理屈は言えても、製作技術や洞察や判断力がなく、モデルロケッティアから見ると、危なっかしいモノを作り、初歩的なミスを繰り返す。
「打上げ動画.wmv」をダウンロード (2007/01/15実験機)
Wires009 というわけで致命的でないかぎり失敗を繰り返し、一段ずつステップを登ってもらっています。ロケットの打ち上げ成功が究極の目的ではなく、失敗を乗り越えて成功にいたる過程を体験学習することが大切だからです。彼らの名誉のために付け加えるが、単なるモデルロケットが打上げと回収を主目的とするのに対し、データ収集や自律制御を目指しているので、よりハードルが高くなっている。この日は打上げ回収だけ評価すれば、大成功の範疇である。