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2008年7月21日 (月)

佐賀県立宇宙科学館

 昨日7/20は、あのアポロ11号が月面に人を送り込んだ記念日。佐賀県武雄市にある宇宙科学館の「飛ばそう火薬ロケット」教室を担当した。火薬ロケットとはモデルロケットのことでもう数年来毎年実施している。
 10名あまりの小中生とその父兄が参加。朝からロケットの原理を学び、全員1機ずつロケットを作り、午後から打ち上げ体験した。全員大成功!
 私も大型のロケットを持ち込み、デモンストレーションを行った。超軽量カメラを搭載し、上空からみんなを写すと宣言した。打ち上げは成功した。しかし回収に失敗。カメラごと高い木にひっかかってしまったのだ。よって今日は写真のない殺風景なブログになってしまった。
 毎回感じるのは、参加者のなかに高いモチベーションを持つ子(親)が多い。今回もそうだった。特に一組の親子に強い印象を持った。あの輝く目は将来きっと地球を担う科学技術者の予感を与えるものだった。そういう目に出会うたび、逆にこちらが力をもらう。だからロケット教室はやめられない。

2008年2月 4日 (月)

翼のついたロケット

 今日、響灘工業団地で、九州工業大学ロケット実験があった。前回まではオーソドックスなロケット機体形状だったが、今回から滑空できる翼を持った。回転対象でないロケットの打ち上げ制御は、実はかなり難しい。飛行機と違い圧倒的に大きいGや速度で飛行するので、思わぬ軌道をたどり制御不能に陥るからだ。
Pic000104Pic000118 九工大ロケットチームは、自律制御の有翼ロケットの開発を目指している。前回までは、安定的打ち上げ・軌道データ測定・安全な回収など基礎的な技術を積んで来た。いよいよ有翼機を使用し飛行姿勢を自律制御し、パラシュート回収する。
 実験は大成功で、発射角70度で点火、そのまま一直線で100mあまり上昇。上空の強い風で、ピッチ/ロールとも外乱を受けたが、それも自律的に舵修正し、5秒で頂点にたっし、パラシュートで減速、軟着陸した。「MOV000009.3gp」をダウンロード

2008年1月16日 (水)

平尾台ロケコン

 九州工業大学工学部機械知能工学科では学生がロケットをオリジナル設計し、製造し、実際打ち上げるという講義がある。普通は「意匠」「設計計算」「製図」くらいだが、モデルロケットを使うと、「製作」「試験」「打ち上げ」「評価」「設計変更」まで一貫してできてしまう。ロボコンならぬロケコンだ。
 昨日(1月15日)はその打ち上げが平尾台で行われた。私はその安全と技術的な監修を務めている。モデルロケットの入門はキットから入る事が多いが、大学生らしい意欲的なロケットを、しっかりとした設計製作過程で作って来ていたので紹介する。

No.1グループ
Dsc04713「1号機打上げシーン」を見る

 2段式ロケット

 まっすぐ、垂直に、綺麗な飛行軌道

No.2グループ
Dsc04717「2号機打上げシーン」を見る

 3段式ロケット

 難しい3段式を、垂直に真一直線に飛行

No.3グループ
Dsc04720「3号機打上げシーン」を見る

 フレックス翼グライダー射出ロケット

 打ち上げと、滑空体分離成功

No.4グループ
Dsc04722「4号機打上げシーン」を見る

 2段式ロケット

 ブーストステージ(1段目)の空力安定性不良

No.5グループ
Dsc04725「5号機打上げシーン」を見る

 2段式ロケット設計段階で不安定飛行を発見、改善策が成功

 ブースター分離時に、ノーズコーン脱落、パラシュート分離

No.6グループ
Dsc04728「6号機打上げシーン」を見る

 オーソドックスだが、頑丈な単段式ロケット

 フォルムにこだわり、尾翼を小さくしすぎて不安定飛行

2007年1月26日 (金)

成功率3割

2007年1月23日

 先週から1週間延びていた、九工大の学生自作ロケットの打上げ会があった。機械知能工学の3年生22人が3人グループで7機のモデルロケットを4月かけて設計製作し、平尾台で打上げた。高高度を目指したものが多く、2段式、3段式が3機、滑空回収を意図したものが2機あった。

 機体を準備し推進器を装着、発射台にセットして、「設計意図・機体諸元」を私にプレゼンし、安全に関する口頭質問を受けていよいよ発射となる。全員非常に緊張しているのがわかる。

 設計どおりのパフォーマンスと安全なフライトと認められたのは、写真の2機。「たったのそれだけ?」と思うかも知れないが、キットをそのまま作るわけではなく、初体験でけっこう高度なことを狙っているのでまあこんなものか。ひとつ注文を付けるとすると、飛行姿勢の安定をもう少し打上げ前に検討しておいて欲しい。
Dsc03926Dsc03945_1「不安定な飛行」をダウンロード

打上げの様子は、翌日の読売新聞朝刊地域面でも写真付きで紹介された。

2007年1月17日 (水)

九工大ロケット

 1月15日は、響工業団地での九州工業大学工学部機械知能工学科宇宙工学講座のロケット打上げに立ち会った。米本教授は民間宇宙開発会社の出身で、九州で学生に実際ロケットを打ち上げさせながら、滑空して回収する機体を研究している。
Dsc03869 日本でアマチュアがロケットの打ち上げをすることは、法的にも社会的にもそう容易でない。研究室内や机上の研究はともかく、打ち上げを伴うダイナミックな研究はあまり例がない。
 私が趣味でモデルロケット国内最大サイズの打ち上げをしたり、本を書いているのを知って、お手伝いをすることになった。大体月一回程度で、当初平尾台で打ち上げていたが、機体が重く大きくなるにつれ、もっと広いところを求め、響工業団地に行き着いた。
 いくら実機開発の現場にいた人でも、担当する部分外の、ロケット全体に関わることはないので、ずっと小さくておもちゃみたいなものでも、製作から打ち上げまでできない。学生も理屈は言えても、製作技術や洞察や判断力がなく、モデルロケッティアから見ると、危なっかしいモノを作り、初歩的なミスを繰り返す。
「打上げ動画.wmv」をダウンロード (2007/01/15実験機)
Wires009 というわけで致命的でないかぎり失敗を繰り返し、一段ずつステップを登ってもらっています。ロケットの打ち上げ成功が究極の目的ではなく、失敗を乗り越えて成功にいたる過程を体験学習することが大切だからです。彼らの名誉のために付け加えるが、単なるモデルロケットが打上げと回収を主目的とするのに対し、データ収集や自律制御を目指しているので、よりハードルが高くなっている。この日は打上げ回収だけ評価すれば、大成功の範疇である。